2024年11月25日(月)、人工知能(AI)を活用したヘルスケア分野のイノベーション創出と課題解決をテーマにしたシンポジウム「CHUGAI INNOVATION DAY 2024」(主催:中外製薬株式会社、後援:日本ディープラーニング協会)がTODAホール&カンファレンス東京で開催されました。
当協会理事で東京科学大学情報理工学院教授の岡崎直観氏が「大規模言語モデルの最前線と医療・ヘルスケアへの応用」をテーマに講演しました。当日は、JDLAも会場内でポスター展示を行い、協会の活動について来場者に説明しました。
CHUGAI INNOVATION DAYについて
中外製薬は、ヘルスケア分野でのイノベーション創出を目的に、企業、アカデミア、行政のリーダーを招き、最新のトレンドや取り組みを共有しながら課題解決と共創の方向性を議論するカンファレンス「CHUGAI INNOVATION DAY 2024」を11月25日・26日にTODAホール&カンファレンス東京で開催しました。
開催概要:
● イベント名:CHUGAI INNOVATION DAY 2024
● 日時:2024年11月25日(月)、26日(火)
● 会場:TODAホール&カンファレンス東京(オンサイト&オンライン)
【Session 1】生成AIが変えるヘルスケアの未来創造図
岡崎理事による講演
岡崎教授は、急速に進化する大規模言語モデル(LLM)の技術的背景について解説し、日本語対応のオープンソースLLM「Swallow(スワロー)」を中心に、医療分野での応用可能性と課題を具体的な事例を交えて紹介しました。LLMが医療現場にどのような革新をもたらすかについて期待が寄せられる一方で、現状の課題や解決に向けた方向性にも触れました。
講演後、関沢太郎氏(中外製薬株式会社 デジタルトランスフォーメーションユニット デジタル戦略推進部企画グループ マネジャー)がモデレーターを務め、Session 1に登壇した4名がAIやデジタルテクノロジーがヘルスケア産業に与える影響と、それによって描かれる未来創造について議論を行いました。
岡崎教授は、LLM(大規模言語モデル)の医療・ヘルスケア分野への応用について、特化型AIによる精度向上だけでなく、LLMによる汎用性の高さによって新たな展開を生み出す可能性がある点に言及しました。また、自身が関わる日本語対応の大規模言語モデル「Swallow」を例に、特定分野のドメインデータを学習させる重要性を説明しました。
さらに、AI技術の進化により、医療従事者の支援や業務効率化、疾患の早期発見や予防など、医療・ヘルスケア分野での応用可能性が広がることに触れました。
最後に、岡崎教授は、データ活用の可能性に期待を寄せ、参加者とともに新たな課題と取り組みを共有する姿勢を示しました。
ポスター展示
会場では、JDLAによるポスター展示も行われ、協会の取り組みについて来場者に説明しました。