AIのおすすめ勉強方法5選!独学の習得方法や注意点も紹介

近年は、AIの技術が急速に発達しており、AIに関連したものに触れる機会が多くなっています。文字起こし・要約・画像生成など幅広い分野で活用できるAI技術は、今後もさらに利用機会が増えると考えられます。

AI技術を勉強することには大きな意義があるといえるでしょう。一方で、AI技術を身につけるための学習方法がわからない方も多いのではないでしょうか。

今回は、AIのおすすめの勉強方法について解説します。また、AIを学ぶメリットや独学の方法、および学習の際に注意したいポイントなども紹介します。これからAIに関して学ぼうと検討している方に有用な内容ですので、ぜひ参考にしてください。

【初心者】AIを勉強するメリット3選

AIとは、人工知能を指します。近年、AI技術が急速に発展・普及し、日常生活においても身近な存在になったと感じる方も多いのではないでしょうか。

AIの普及が見られる昨今において、AIについて勉強することには大きな意義があります。AIを勉強するメリットとしては、主に以下の3項目が挙げられます。

  • 収入アップを期待できる
  • AIの活用方法が分かるようになる
  • 将来の選択肢が広がる

AI学習のメリットを理解して、その意義について確認しておきましょう。

1.収入アップを期待できる

AIを勉強して実務に活用できるようになれば、収入アップが期待できます。近年は、AI技術が急速に発達したことに伴い、AIに関わる人材が不足している傾向にあります。

AIの能力は多岐にわたり万能であることは間違いありませんが、メンテナンスや機能更新などを行うのは人間です。特にAI関連のエンジニアの存在が欠かせず、人材不足が顕著にみられています。
AIについての理解を深め、AI関連のエンジニアになれたら、思わぬ高収入の仕事に就ける可能性があります。AIの技術や知識は、今後の就職に有利になるといえるでしょう。

2.AIの活用方法が分かるようになる

AIを勉強することにより、AIの活用方法が理解できるようになります。これまで、仕事や勉学においてAIに触れる機会はほとんどありませんでした。

しかし、近年はレストランで自動配膳ロボットが導入されたり、自動運転対応の自動車が普及し始めたりしています。また、ChatGPTの技術が企業の業務や学校での学習場面に利用されるなど、AIに接する機会は避けられなくなってきました。

今後さらにAIと関わるケースが増えると予想される中、AIについて学習して理解を深め、活用方法を熟知するのは大きなメリットといえるでしょう。

3.将来の選択肢が広がる

AIについての勉強をすることにより、将来の選択肢が広がるメリットもあります。今後、AI技術がさらに進歩・普及することにより、これまで人間がおこなってきた仕事の多くがAIでも対応できるようになる可能性があるでしょう。

人の仕事が減る懸念がある中、AI技術や知識を熟知していれば、エンジニアやデータサイエンティストへの道が広がります。AIを活用したツールを開発する立場に立てば、自身の成長にも寄与できます。

将来、人が担う業務の減少が予想される中、AIの技術や知識の習得は将来の選択肢を広げるために必須の能力となる可能性が高いです。

AIの勉強方法!おすすめ5選

以上でAIを勉強するメリットについて紹介をしましたが、具体的にどのように学習を進めていけばよいのでしょうか。AIを学習する方法はいくつかあるため、ご自身に合った方法を採用するとよいでしょう。

AIを勉強する方法のうち、特におすすめできるものを以下に5種類紹介します。

  • 資格の取得を目指す
  • 本で勉強する
  • スクールで勉強する
  • Webサービス・Web教材を活用する
  • 勉強会に参加する

以下で、それぞれの特徴について解説するので、勉強方法を決める際の参考にしてください。

1.資格の取得を目指す

AI関連の資格取得を目指すことで、効率的にAIの勉強ができます。近年、デジタルリテラシー関連の資格は多く存在しますが、当協会で実施しているG検定は、AI関連の知識やその元となっているディープラーニングの知識を網羅的に確認するテストとして、これからAIの学習を始める人や、文系、ビジネス職の人にもおすすめです。

また、少し広いDXという文脈で考えてみると、当協会が参加し、経済産業省もオブザーブ参加しているデジタルリテラシー協議会では、

  • ITソフトウェア領域:ITパスポート試験
  • 数理・データサイエンス領域:データサイエンティスト検定 リテラシーレベル
  • AI・ディープラーニング領域:G検定

の3つの資格をデジタルリテラシー獲得のための資格として取得を推奨しています。
G検定と合わせて、その周辺領域の資格であるITパスポート、データサイエンティスト検定を学習することで、実際のビジネスの現場で活用するための知識を習得することが可能です。

2.本で勉強する

AIの勉強をするため、関連書籍を活用する方法もおすすめです。AI関連の書籍は、実用書から専門的な内容を説明するものまで幅広い種類が販売されています。

先ほどご紹介したG検定の勉強ができる書籍も市販されています。資格試験の学習を進めながら、AIについての知識の習熟度を高められるため効率がよい書籍といえるでしょう。

G検定の学習に適した書籍を、以下に3種類紹介します。

  • 深層学習教科書ディープラーニングG検定(ジェネラリスト) 公式テキスト 第3版
  • ディープラーニング活用の教科書
  • ディープラーニング活用の教科書 実践編

いずれもG検定で出題されるシラバスの範囲を網羅し、効率よく学べるおすすめの書籍です。上記の書籍は、G検定学習参考書籍でチェックできます。

3.スクールで勉強する

AI学習のため、専門のスクールで勉強するのもおすすめです。近年は、プログラミングスクールなど、デジタル関連の学習ができる専門的な学校が増えています。

必要な知識を体系的に身につけられるようにカリキュラムが組まれているため、独学よりも効率よく学習が進められるでしょう。

スクールの授業を受けるためには一定の費用がかかるため、あらかじめ授業料や教材にかかる費用は確認する必要があります。初心者でも体系的に学べるスクールを活用するのは、AI学習の選択肢としておすすめです。
JDLAでも、『E資格認定プログラム』としてAIについて体系的に学べるプログラムが用意しています。「JDLA認定プログラム」ページでプログラムの詳細についての情報を公開しているので、ぜひ参考にしてください。

4.Webサービス・Web教材を活用する

WebサービスやWeb教材の活用も、AIの勉強におすすめの方法です。インターネット上では、あらゆる情報が検索可能ですが、無料で自由に閲覧できるサイトの情報は信憑性に欠ける場合があります。

そのため、専門のスクールが提供しているような有料のサービスや教材を利用するのがおすすめです。スクールなどに通わなくても、提供されている教材と課題で学習することで、体系的に学ぶことが可能です。

オンラインの学習に不安を覚える方もいるかもしれませんが、管理者への問い合わせなどサポート体制が充実しているサービスもあります。自宅にいながら体系的に学べるWebサービス・教材の活用を検討してみましょう。

JDLAの公式サイトでも、Web上に学習を効果的に進められるコンテンツを豊富に掲載しています。ぜひ参考にしてみてください。

5.勉強会に参加する

各種団体が主催している勉強会への参加も、AIの勉強に効果的な方法です。独学やWeb教材をメインとして、知識を補足する目的で各種勉強会に参加するのもよいでしょう。

たとえば、JDLAでは、G検定に関連する学習機会を多数提供しています。勉強会やセミナー形式に加え、関連書籍や合格後の知識の発展に役立つコンテンツまで、幅広い取扱いがあります。

AIの勉強は、ご自身による日々の積み重ねが大切です。以上のような勉強会への参加により、学習意欲を高めたり最新の情報を得たりして勉強におけるアクセントとするのもおすすめです。

また、JDLAでは、G検定合格者コミュニティ(CDLE)で、AIに関する勉強会や交流会を毎月のように開催しています。

JDLAは、G検定の学習でAI関連の知識を身に付けた後は、合格者コミュニティ(CDLE)を積極的に活用してAI活用に積極的に取り組んでいただくことを期待しています。

【5ステップ】AIを独学で習得する方法

以上で、AIを勉強するおすすめの方法を紹介しましたが、「AIを独学で勉強したい」という人もいるのではないでしょうか。

ここではAIの独学法について以下の5つのステップで紹介します。

  1. AIを勉強する目的を明確にする
  2. AIの全体像を把握する
  3. ディープラーニングや機械学習の勉強をする
  4. AIに必要なプログラミングを勉強する
  5. AIに必要な数学を勉強する

それぞれ解説するので見ていきましょう。

1.AIを勉強する目的を明確にする

AIの勉強を開始する前に、まずは目標を明確にしましょう。ご自身で習熟状況を管理する必要があるため、目指すべき最終到達点を常に意識することが大切です。

自動車の自動運転・自動搬送ロボット・翻訳サービスなどAIの可能性は多岐にわたります。漠然と学習を進めても、何のために学習しているのかが見えなくなり、早期に挫折してしまう恐れがあります。

AIの技術や知識を利用して何がしたいのか、何を作るためにAIを活用するのか、明確な目標を掲げることが大切です。学習計画を立てるうえでも、勉強に行き詰った時でも、目標が明確であれば迷うことなく取り組めるでしょう。

2.AIの全体像を把握する

独学で勉強を進めるうえで、AIの全体像を最初につかむことは効果的です。最初に決めた目標を達成するために、どのような知識・技術を身につける必要があるのか、明確にしましょう。

スクールなどで学習する際は、あらかじめ適切なカリキュラムが用意されているため、ご自身で学習の全体的な流れをつかむ必要はありません。一方、独学の場合は学習するべき内容を決めないといけません。

JDLAでは、「AI For Everyone」という無料のentry講座を提供しています。

この講座は、下記のようなことを学ぶことができます。

<学習内容>

  • ニューラルネットワーク、機械学習、ディープラーニング、データサイエンスなど、一般的なAIに関する専門用語とその意味
  • 実際にAIができること、できないこと
  • 組織の課題解決のためにAIを適用できる可能性とその方法
  • 機械学習およびデータサイエンスプロジェクトの進め方
  • AIエンジニアチームと連携して社内でAI戦略を構築する方法
  • AIを取り巻く倫理的および社会的議論の概要

全体的な学習の流れをつかんだ後は、具体的な学習に取り組みましょう。まずは、AIに必要なプログラミングについての知識を獲得する必要があります。AI関連の基礎知識といえば、四則演算・データの出力・インデントなどの記述方法の習得が挙げられます。

3.ディープラーニングや機械学習の勉強をする

ディープラーニングおよび機械学習の勉強も、AIの勉強に効果を発揮します。ディープラーニングとは深層学習とも呼ばれ、人間が自然に実行できる作業をコンピュータに学習させる機械学習の手法のひとつです。

自動でさまざまな判断をするAIですが、このディープラーニングなくしては正しい判断ができません。ディープラーニングの基礎と活用方法について学ぶことは、AIを活かしたツールの開発に必要不可欠です。

ディープラーニングに代表される機械学習は、AIの判断精度を高めるために重要な要素といえます。AIについて独学で勉強する場合は、ディープラーニングを含めた機械学習の基礎と仕組みについて知ることは必須といえるでしょう。

4.AIに必要な数学を勉強する

AIの習得には、数学や統計の知識も必須です。AIやプログラミングの分野には、数学を始めとした数理科学系の知識が深く関わっています。

AIやプログラミングの学習を始める前に、基礎的な部分だけでも数学について学習したほうが、効率よく理解を深められるでしょう。特に、以下の分野の数学知識の習得がおすすめです。

ディープラーニングおよび機械学習の勉強も、AIの勉強に効果を発揮します。ディープラーニングとは深層学習とも呼ばれ、人間が自然に実行できる作業をコンピュータに学習させる機械学習の手法のひとつです。

  • 微分積分
  • 線形代数(回帰分析)
  • 確率統計

G検定では、統計検定3級程度の基礎的な知識問題を出題範囲に含みます。

数学の知識がなくても、AIを活用したツールの製造は可能です。しかし、詳しい仕組みを理解するためには数学の知識は不可欠といえるでしょう。正しく深いAI知識を習得するため、数学について学習することをおすすめします。

5.AIに必要なプログラミングを勉強する

AIに必要な数学を勉強した後は、AIに必要なプログラミングについての知識を獲得する必要があります。AI関連の基礎知識といえば、四則演算・データの出力・インデントなどの記述方法の習得が挙げられます。

AIで利用されている言語と、他のプログラミング言語は異なる部分が多いです。そのため、プログラミングに関する知識と経験を持っている方も、AIに関するプログラミングについて学び直す方がよいでしょう。

AIに関連するプログラミングを習得するために、エンジニア資格(E資格)の学習は相性がよいです。E資格の取得において必要となる知識は、AI関連のプログラミングの理解に直結しています。E資格を含め、AIに必要なプログラミングの学習は必須といえるでしょう。

独学でAIを勉強!3つの注意点

独学でもAIの勉強をすることは不可能ではありません。しかし、注意して取り組まないとうまくいかないケースがでてきます。独学でAIを学ぶ場合はリスクを理解したうえで、正しい取り組み方を心がけましょう。

独学でAIを勉強する際に注意したいポイントについて、主なものを以下に3例紹介します。

  • 疑問点やエラーを解決するのに時間がかかる
  • 挫折しやすい
  • 誤った知識が定着する可能性がある

独学を検討している方は、注意すべきポイントについて理解し、自分に向いていないと判断される場合は他の方法を検討しましょう。

1.疑問点やエラーを解決するのに時間がかかる

独学で勉強する際には、疑問点やエラーを解決するのに時間がかかってしまうデメリットがあります。勉強中に発生した疑問点に対して、質問できる相手がいないと、独自に何らかの解決方法を探さないといけません。

時間をかけて見つけた解決方法が、果たして本当に正しいのか、判断が難しいのも問題です。自分で解決できた事実は後に自信につながる場合もありますが、かかる時間と正確性の担保に問題があります。

疑問やエラーに対して質問ができる環境を確保した方が、効率よく学習を進められるのは間違いありません。特にAI関連の知識に乏しい初心者は、独学での学習には困難がともなうでしょう。

2.挫折しやすい

独学でAIを学習すると、挫折しやすいデメリットもあります。前述のように、何らかの疑問点やエラーなどのトラブルがあった場合、自分だけで解決するのが難しいケースが増えるでしょう。

そうなると、途中で学習すること自体をあきらめてしまうケースが増えてしまいます。また、何の勉強をしたらよいか判断ができず、学習の途中で挫折するケースも多いです。

周りのサポートがあれば継続して頑張れる状況であったとしても、独学の場合はあきらめてしまうケースも増えるでしょう。強い意志を持って継続して取り組めない場合は、独学を続けられず挫折してしまうリスクが大きいです。

3.誤った知識が定着する可能性がある

独学での勉強では、誤った知識が定着してしまう可能性があります。発生した疑問やエラーに対して、自分なりの回答を苦労して発見するものの、その答えが本当に正しい保証はありません。

誤っている認識であると気付かずに、それが正しいと思い込んでしまって、そのまま学習を続けてしまいかねません。小さな誤解であったとしても、そのまま学習を積み重ねることにより、重大な誤りに発展してしまう可能性もあります。

ご自身で知識が誤っているのか判断が難しい方は、独学は向いていません。正しい知識を確実に蓄積していきたい場合は、スクールや信頼できる教材などを活用する方がよいでしょう。

AIの勉強にはG検定がおすすめ!

AIの学習について、具体的な方法や独学のポイントおよび注意点などについて解説をしてきました。AIの勉強を効率よく進めるために、G検定の受験を検討してみてはいかがでしょうか。

G検定は、AIの知識と技術を証明する検定試験で、AIについて学習できるシラバスで構成されています。資格取得を目指す中で、正しいAI知識と技術を身につけられ、明確な目標を掲げながら学習を継続できるでしょう。

G検定は、年に6回実施されるオンラインを活用した試験です。チャンスは多くあるため、受験するタイミングを見て学習計画を立てて臨んでください。

まとめ

近年、AI技術の進歩および実用化のスピードには目覚ましいものがあります。AI技術の導入が当たり前になってきた中で、AIの知識と技術を持った人材へのニーズはますます高まっていくでしょう。

AIの勉強には、スクールやWeb教材などさまざまな方法があります。独学でも取り組めますが、挫折しやすい点や誤った知識が定着してしまう可能性など注意するべきポイントもあります。
AIについての知識を体系的に学びたい場合は、G検定の受験を検討してみてはいかがでしょうか。AIの学習を効率的に進められるシラバスで構成されているので、資格取得を目指しながら正しい知識と技術が身につけられるでしょう。

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