現役エンジニアの個別指導と合格保証でより多くのAI人材を社会に輩出

E資格認定プログラム事業者インタビュー
認定No.00007 アイデミー

現在、JDLAには20社近くの「認定プログラム」が登録されています。各認定プログラム実施事業者が強みや特徴を活かして、人材育成に取り組んでおられます。本シリーズでは、E資格認定プログラム事業者へインタビューし、認定登録された経緯や各プログラムの特徴をご紹介していきます。

認定No.00007は、アイデミー。

受講生のニーズに合わせながら細かいコースの設定をされており、Aidemy PremiumのE資格対策講座では合格保証もしています。チューターによる指導が手厚いなど講座の特徴についてお話を聞きました。

株式会社アイデミー
代表取締役 執行役員 社長

小林 建 様

東京大学工学部卒。同大学院中退。在学中の専門は環境工学で、水処理分野での機械学習の応用研究に従事した経験を活かし、 DX/GX人材へのリスキリングサービス「Aidemy」やシステムの内製化支援サービス「Modeloy」を開発・提供している。著書に『人工知能プログラミングのための数学がわかる本』(KADOKAWA/2018年)、『投資対効果を最大化するAI導入7つのルール』( KADOKAWA/ 2020年)など。世界を変える30歳未満の30人「Forbes 30 UNDER 30 JAPAN 2019」「Forbes 30 Under 30 Asia 2021」選出。

認定プログラムの講座の特徴を教えてください。

(コンテンツ)

Aidemy Premiumというオンラインプログラミングスクールで多様な講座を提供しており、そのうちの講座の1つがE資格向けのカリキュラムになっています。当社は東京大学発のスタートアップとして事業を始めており、コンテンツには自信を持っています。最新の知識や情報を取り入れるだけでなく、E資格の試験を想定した教材作りを徹底しています。東京大学 次世代知能科学技術センター(AIセンター) センター長の國吉康夫先生にも監修をいただき質の正確性を担保しています。

また、「合格保証」制度を設けているところも大きな特徴です。万一、思うような試験結果を得られなくても、一定の条件を満たした場合に次回の合格まで無償でサポートをしています。そして、この制度を利用された方の多くが2回目の試験で合格を手にしています。当社がここまでE資格の試験の合格に重きを置くのは、受講生のAIエンジニアとしてのキャリア支援を進めていきたいからです。資格は学んだ実績の一つとして明確で、転職先の選考過程での判断材料にもなります。Aidemy PremiumのE資格対策講座は、合格を目指すことに注力した講座になっています。

(学習方法)

新型コロナウイルスの影響を受ける前から、完全オンラインのeラーニングを提供してきています。2017年のサービス開始からこれまでの経験でeラーニングでの教育メソッドが蓄積されており、スムースな学習ためのノウハウを持ったチューターが指導しています。講座は20項目のカリキュラムになっており、内容により、文字情報がいいのか、画像がいいのかなどを使い分けています。

また、Pythonの学習については、専用の環境構築が不要ですぐに演習を開始できる点も特徴です。初めてコーディングを学ぶ人にとって、環境構築がボトルネックになり進まないこともあります。実質的な学習とは関係ないところで時間がかからないように配慮しています。

(その他)

学習時間は100時間以上と手厚くなっています。加えて、受講者ごとにマンツーマンでチューターによる対応があり、、いわば受講生の“家庭教師的な存在“として支えています。また、週2回、個別レッスンを受けることもできるため、疑問を解消したり、不明点をクリアにしたりすることができます。もちろん、学習を進める中で質問があればいつでもSlack上で聞くことも可能です。

チューターによる指導に力を入れていますが、具体的にはどのようなものでしょうか。

Slack上では常に受講者ごとにマンツーマンでの質疑応答が可能であり、受講生一人一人に対応しているところも特徴的です。質疑応答を受けるのは大変ですが、チューターとの個別なつながりは、当社での「学ぶ価値」だと思っています。チューターをより多く揃えて対応可能となるよう努めています。

受講生とチューターのパーソナルなつながりを強めたいため、受講生同士のつながりを積極的には設けていません。個人指導というスタイルにこだわりたいと思っています。

また、学んだことが実際の現場で使われなければ意味がないと思っています。現役エンジニアであるチューターの指導により、受講生は「実務」を意識したり、学んだりすることがきます。それぞれの教科ごとに強みを持ったチューターがいて、実務上の経験に基づいたフィードバックを行っています。例えば、コーディングですが、企業であれば、一つのソースコードを複数人で共有するので、見やすさや他者でもわかる書き方が求められますが、独学ではそこまで気づきません。受講生は、こうしたアドバイスを受けることで学んだことを実務でどう活用するかイメージできると思います。

また、20項目のカリキュラムの教材だけをただ黙々とこなすのではなく、それぞれテーマに沿った実践的な課題があります。課題の添削というところでもチューターとの活発なやりとりがあるので、実務を意識したアドバイスを受けることができます。

受講生にはどのような人が多いですか。

幅広いバックグラウンドを持つ人が受講しています。文系出身で数学など関連する事前知識がない方も多く、Pythonの基礎など、ほぼゼロから始める方もいますね。そのため、E資格対策講座には基礎的な内容をカバーするコンテンツが含まれています。

卒業生や合格者のかたは機械学習エンジニアやプロジェクトマネージャーなどの職種になる人が多いですが、それまでのキャリアの幅を広げるという印象があります。例えば、音楽業界にいた受講生さんは、卒業後音楽関係のAIエンジニアとして新たな仕事を得られていました

自社の”強み”について教えてください

当社の学習プログラムは、何層にも分かれておりE資格対策講座以外にも幅広くAIエンジニアリングを学習できる講座があります。たとえば、マイクロソフトのアジュールを習得する講座、実務を想定したケーススタディやマーケター向けの職種別講座など。また、法人向けには「Aidemy Business」という研修プラットフォームサービスがあり、幅広いニーズに対応できるようになっています。

なお、研修事業以外では、卒業生の転職支援も手掛けています。卒業生がどのような仕事をしたいと思っているか丁寧に聞き取り適切な仕事を紹介することを心掛けています。ほかにも、法人向けに機械学習モデルの運用プラットフォーム「modeloy(モデロイ)」というサービスもあり、継続的に価値を生み続ける機械学習モデルの運用を実現するためのプロダクトも手がけています。合わせて、運用に関わるコンサルティングを提供しながらDLの活用が広がることを期待しています。

E資格の認定プログラムに参加された経緯をおしえてください。

当社は、”先端技術を、経済実装する。”というミッションを掲げています。先端技術というのはAIをはじめとして研究が進んでいるテクノロジーのこと。「経済実装」とは聞きなれない言葉かと思いますが、経済において役に立つものを普及するという意味でのアイデミー独自の造語です。このミッションに基づき、Aidemy PremiumのE資格対策講座では、AIエンジニアの方に先端技術を提供し、実社会でスキルを発揮いただくことで受講生を通じて、間接的に技術の普及を実現できればと考えています。こうした考え方とJDLAのミッションは、技術の普及というところで一致しているため参加しようと思い、Aidemy Premiumの中に対応する講座を用意しました。

最後にメッセージを!

AIの領域は日々変化が著しいです。特に、機械学習やDLでは顕著。少し前まではどこに使えるかわからないような技術だったのが、異常検知エンジンになったり、役に立つ翻訳機になったりと気が抜けません。継続的に学ぶ姿勢は重要ですし、当社も継続的学習が実現できる仕組み作りを考えていきたいと思っています。

AIエンジニアリングは、こつこつと積み上げることが得意な人にフィットすると思います。是非、E資格を取得して小さな改善を積み上げながら”先端技術を経済実装”していただきたいと思います。
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